今日の読書

『妙なる技の乙女たち』(小川一水/ポプラ文庫)
近未来的SFガジェットを盛り込んだ、タイトル通り手に職を持っている乙女にスポットを当てた短編八話。
連作短編ではないけれど、同一舞台で一部のキャラ同士に繋がりを持たせているため世界観に広がりが感じられるのがグッド。
どれもが高水準であったけれど、個人的に一番面白かったのが話に大きな動きがあった「楽園の島、売ります」で、その逆でいまいちしっくりこなかったのが「港のタクシー艇長」かなあ。
小川一水らしいおもしろさでは、やっぱり宇宙開拓誌的な、特別書き下ろしを除いた本編ラストを飾る「The Lifestyles Of Human-beings At Space」かなあ。劣悪な環境を「そういうものだ」と慣れたくないものだ。
常に革新を。

最近の読書

『さざなみ』(沢村凜/講談社文庫)
カバー裏や帯の文句から読み取れる設定がかなり好みそうだっただけに、実際の構成や人物描写がそうでなかったのが残念。
たぶん俺は設定に対してもっとストレートな青井夏海『スタジアム虹の事件簿』っぽい方向性の話を期待してたんだろうなあ。


『這いよれ! ニャル子さん 7』(逢空万太/GA文庫)
これまでの話の隙間を拾う短編集的な巻。
やけにモンハンネタが多かった気がするのは俺が絶賛プレイ中だからに違いない。
精霊の属性説明で魔装機神ネタとかほんと守備範囲広いな。
夢幻郷のクラブに入る資格を持つピュアな紳士のピュアって、SAN値が0まで削れて真っ白になったって意味でのピュアですか。
個人的には昨今一部で流行ってるらしい男の娘とかが苦手なので、多少とはいえハス太に路線変更の気配があったのは良かった。
あー、そういえば忘れてたけどシャンタッ君って雌だったんだよなあ。

今日の読書

『ソードアートオンライン 7』(川原礫/電撃文庫)
前巻のガンゲイルでも俺tsueeeを地で行ったチート主人公のキリトさん。
そんなキリトさんを下す凄腕の剣士《絶剣》の正体とは――?
同作者のもうひとつのシリーズ、アクセルワールドのブレインバースト可能な人間はどんな人物かを考えれば、どんな人物ならキリトさん以上の反応速度を叩き出すことができるか予想が付くとは思うけど、その後のたたみ方が上手かった。
そしてキリトさんはやっぱりチートだった。
クラインさんにも敢闘賞をあげたいというか、普通に反則級に強いんだよな、クラインさん……。
さて、あと数ヶ月で前回いいところで引いたアクセルワールドの新刊だ。
刊行ペースとクオリティが高いレベルで安定してる作家って、本当に素晴らしいし読者的にありがたい。
楽しみだなあ。

今日の読書

『ダンタリアンの書架 7』(三雲岳斗/角川スニーカー文庫)
短篇四話+断章二編のいつものパターン。
第三話の「少女たちの長い夜」は、てっきりヘンゼルとグレーテル作戦で行くのかと思ったら……でもそれだと冒頭のツカミは何だったんだになりますね。
とっさにああいう方向に発想が行くジェシカは、変に頭の回転が早いと思います。さすがは足が太いだけある(「太くない!」)
ところでヒューイの親父って直接登場してましたっけ?
二話と四話から人物像的に気になると言えば気になる。

今日の読書

『孤の増殖 夜刀浦鬼譚』(朝松健/エンターブレイン)
珍しくハードカバー。
朝松師匠の和製クトゥルー舞台・夜刀浦の話。
肉体的に痛い描写は甲田学人あたりに比べるとおとなしめなんだけど、そこはホラーのベテランだけあって、個人的な感想だが心理的にはこちらの方が芯にくるものがある。
まあ徹頭徹尾ホラーとして描いているものと、ホラーであってもジュブナイルというかラノベ文法的な枷が存在するレーベル的な違いもあるのだろうけど。
節電でしんと静まりかえる夜中にひとりで読んでいると結構ぞくぞくとくる。
メガサーバセンターの電磁波によるパニック描写も、読んだ時期が震災後かつ原子炉の様子見という時期だけに、妙なリアリティがあって怖かった。
まあ、そこは日本人が描いた日本人向けの和製クトゥルー、一方的にやられるだけでなく、人間にできる範囲での反撃に出てたりして、怖いだけでは終わりません。
そしてラストの「起承転結ギョッ」の「ギョッ」のぶぶんも、いい意味でお約束を外さないというか、王道で良かったと思います。ホラーはやっぱりこうでないと。
それから逆宇宙シリーズから朝松作品に入った身としては、明智先生の名前がちらっと出てきたのが何か嬉しかったです。
少年の霊も淡島春夫を思い出したなぁ……カセット文庫版だとショウ・ザマの声でしゃべる人。
そろそろ逆宇宙シリーズも新作が出てくれると嬉しいなあ。都英さんでも、白凰坊の時代物でも、何でもいいんで。

卵to蕎麦

そして関係ないけど、やはり麺類にはTAMAGO!
ちょい見栄えは悪いのですが、これがまた美味いんですよ!
奥に見えるのはMOZUKU! これもまた美味いんですよ!

最近の読書

『忍びの国』(和田竜/新潮文庫)
コミカライズの方を先に読んでいたので、ちょっとインパクト薄かった。
特にそちらで関心した平兵衛振り向きとかが、文章ではどんな風に表現されているのか興味があったんだけど、なんとコミカライズ版のオリジナル要素だった。
逆にコミカライズでは省略されていた、史料からの引用がオリジナル版は楽しかった。
そういう事が史料に書かれてるとか伊賀すごい。


『新約 とある魔術の禁書目録』(鎌池和馬/電撃文庫)
前回の区切りでナンバリングを一新。
といっても、話自体は状況しかりキャラクターの行動動機しかり思いっきり今までの流れにあるので、ご新規様向けではないかも。
とてもチンピラ雑魚から成り上がったとは思えない無能力者・浜面仕上が、今回はいよいよヒーローものかくやの衣装を纏っての大活躍。
一方通行さんはもう完全に斜に構えたツンデレ役だなあ。


『とある魔術の禁書目録SS 2』(鎌池和馬/電撃文庫)
なんか知らない人もいっぱい出てきた。
上条さんちの実家と、御坂さんちの実家は親同士がスポーツジムで接触するほど近いのか。
本編で死んでから、浜面仕上の成り上がりに引っ張られるように駒場さんキャラ立ってきたな。当時は惜しい人とは思わなかったけど、惜しい人を亡くしたもんだ。


『断章のグリム 14 ラプンツェル・上』(甲田学人/電撃文庫)
今回はいつもより生理的に痛い描写は少なめだけど、前回の事件を受けて、主人公が周りに責められまくるきりきりストレス溜まる回。
やばい。大ピンチ。これどうなるの。
逆に雪乃さんがちょっとだけデレてよかったね。ちょっとだけだけだけど。


『機巧少女は傷つかない 5』(海冬レイジ/MF文庫J)
この期に及んで増え続けるヒロイン。
ローテーション制でからんでくるので、夜々のヤンデレ黒オーラは
止まる暇なく漏れっぱなし。
これどーするの。
今回も雷真は病院抜け出しの怪我して戻ってくるコース。いつになっらら万全の体調でフルに実力を発揮できるのだろうか。
二ヶ月の中断期間――いわゆる夏期休暇で完治するといいですねえ。
それにしてもロキは献血までしてくれちゃって、ほんとにツンデレだな! 男だけど!


『丘ルトロジック 2 江西陀梔のアウラ』(耳目口司/角川スニーカー文庫)
前回で主人公の秘密を始め、各キャラのおいしい設定を使ってしまったので、まさか続きが出るとは思っていなかった。
まあ、その場合は新キャラ入れればいいわけなんだけど、そうすると必然として……あれ……サブタイほどに江西陀が活躍していないような……?
今回オカ研が追いかけることになった、ドッペルゲンガー/シェイプシフターネタは面白かった。

円環少女完結!

最近の読書と書かず特別扱いのタイトルで。

『円環少女(サークリットガール) 13 荒れ野の楽園(エデン)』(長谷敏司/角川スニーカー文庫)
実は通販で届いた直後に読了しているのだけれど、あまりに興奮しすぎていたので「少し冷静になってから……」とか思っていたら、なんか地震とか来て今更こうして書いてる有様ですよ。
何はともあれ、これまでの「今日の読書」で枕詞のように「俺選定「一番好きなラノベ」大賞連続受賞作品」とか書いていたシリーズが、遂に完結してしまいました。

最終巻である今回は本文最終ページが469ページ。デビュー作『戦略拠点32098楽園』の187ページと比べると、なんと2.5倍強。

円環少女01
おわかりいただけるだろうか。右端最終巻の厚さを。

そして相変わらず密度が半端ない。
熱い展開も、笑える展開も、見所満載すぎて「ここが良かった!」的なシーンが多すぎて困るくらい。
主人公・武原仁やヒロイン・メイゼル&倉本きずなの全編にわたる活躍は言わずもがな、レギュラーとして今まで作品を支えてきたケイツやエレオノールの奮闘にも震えが走る。
特にエレオノールは一巻の敵として登場して以来、状況の変化に伴って立ち位置を変えてきたキャラなので、最終的な着地地点は「ついにここまで来たか」としか言いようがない。
226ページの「おまえ、ちょっとはしゃぎすぎだろ」から始まる魔法消去なんかは、まだ半分残ってるのにここまで盛り上げちゃって良いのかと、思わず残りページを確かめてしまったぐらい熱い。
そしてそんな心配を吹き飛ばす熱さで発動する、再演大系の《運命の化身》――
これはまあシチュとしてはありがちと言えばありがちというか、真っ先に思い出したのが「勝手にSEI」というサークルが発行した『強化人間93%コレクション・スーパーロボット大戦』という同人誌なんだけど、スパロボという各作品のクライマックスを集め濃縮した作品だがらこその熱さを凌駕するほど、円環少女はこれまでの十三巻に渡る積み重ねがあり、だからこそ最終巻での大道が気持ちよすぎるほど気持ちよかった。
まあ、その大道の出し方にひねりがあるのもこの作品ならではといったところか。

ところで《運命の化身》には横文字のルビが振ってなかったんだけど、「幸せ」のキーワードとか使ってるところを見るに「ディスティニー」やら「フェイト」ではなく「フォーチュン・アバター」だと思うんだけどどうだろうか。
音読したときの韻もこれが一番しっくりくるような気がするし、タロットの「運命の輪」は"Wheels Of Fortune"だし。
いや円環大系じゃなくて再演大系のアバターなんだけど。

とにかく、大満足の最終刊でした。
長谷先生、お疲れ様でした。
そして2005年からの六年間に渡り、楽しい作品を生み出してくださってありがとうございました。
すでにニュータイプでの新企画が決まっているようなので、そちらも楽しみです。

円環少女02
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最近の読書

『観-KAN-』(永田ガラ/メディアワークス文庫)
能の大成者、観阿弥陀仏の若かりし日を描いた時代物。
ラノベにしては地味で、一般小説にしてはラノベ寄り……といった作風で、いかにもメディアワークス文庫のラインナップに並びそうな作品。
観阿弥自身の内部葛藤だけで終わってしまった印象があるので、観阿弥が伊賀服部氏の出自だという説があるのを生かしたラノベ的展開にはしなくてもいいけど、もう少し話に起伏とヤマが欲しいかも。


『ケモノガリ 3』(東出裕一郎/小学館ガガガ文庫)
今度はわんことのハートウォーミングな交流があるよ!
……嘘は言っていないはずだ、の主人公が無双そうるバイオレンス復讐活劇第三弾。
今回はカバーイラストでおわかりの通り、アストライアとの対決がメイン。
そしてあやな・グレタに続く三人目のヒロイン登場と思いきや……
桜樹、アストライアの好敵手が双方共に強力なパートナー(?)を得たところで、リストを埋める復讐の旅は続く。
CIAの方が普通に味方として役だってくれたのに驚いたけど、今回明らかにされたクラブの長の面の顔を考えたら、米国的には桜樹を上手く使ってなんとかしないとマズそうだよなあ。
次巻が楽しみ。


『人類は衰退しました 6』(田中ロミオ/ガガガ文庫)
「妖精さんたち、すかいはい」と「妖精さん、さぶかる」の二話構成。
個人的には前者の話の方が好み。
鳥人間コンテストとか、昔はよくテレビで観たなあ。
会場は琵琶湖かどっかだったっけ?
そしてまさかのアニメ企画進行中とのこと。
妖精さんたちが好き勝手話すシーンとか、テンポのいい演出をしてくれる監督に当たるといいですね。


起きたら暗い十九時……
まあ時間を合わせた用事のない土曜日なんてそんなもんだ。
先日、現在取り組んでいるプロジェクトがまた一歩進みました。
P一同、手応えを感じている所存。
発表はまだまだ先になりそうですが、俺の担当パートで足引っ張らないようにしないとなぁ……

今日の読書

『猫と針』(恩田陸/新潮文庫)
小説ではなく戯曲の台本。
人はその場にいない人の話をする、というサスペンス仕立ての話。
少人数の密室劇ということで、方向性としては最近読んだ『木漏れ日に泳ぐ魚』に近い感じ。
ただそちらの感想で書いた、モノローグ主体の映像化しにくいものと違い(台本なので当たり前だけど)基本的には台詞しかない。
そういえば、そちらと合わせて思ったのだけれど、俺はよく食事のシーンを書くけど、恩田陸の作品はどちらかと言えば飲みの方が多いような気がする。
きっと食以上に飲みの方が好きなんだろうなあ。
中身もだけど、むしろ恩田陸や劇団キャラメルボックスの方のライナーが面白かった。

今日の読書

『アクセル・ワールド 7 災禍の鎧』(川原礫/電撃文庫)>
そして次巻こそはタクムはもっと活躍してもいい。
と前巻感想で書いたら、タクムのターンが来ましたよこれ。
互いに互いを羨む親友同士のバトルはとても良いものです。
そして一部特殊趣味の女性層が喜びそうな描写まで……川原礫、恐ろしい子!(白目を剥いて)
あと前巻でういういがやんごとなき血を引く可能性があるかもなんて書いたら、さらにそれ臭いアバターの人が出てきてしまいました。
すでに神器持ち出し、とりあえず何か裏がある人なのは必至。
とりあえずTHE INFINITYは無理でも神獣ドロップのSTAR CASTERはタクムに譲られるといいと思うよ。
そしてまた、とてもいいところで次巻へ続くわけですが……川原さんは筆が速いので、しばらく待てばちゃんと続きを出してくれる安心感があっていいなあ。
もう何年、十何年を通り越して下手すると二十年最終巻を待ち続けているシリーズとかもあったりするかなぁ……『遙かなる大地の伝説』とか。
まあ病気による休筆じゃあしょうがないんだけど。
健康、大事。
Galneryusの"DESTINY"あたりを災禍の鎧着装ハルユキの脳内テーマとして響かせつつ、次巻を待つことにしよう。そうしよう。

鋼鉄典範は色々応援しています。

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プロフィール

麓川智之

Author:麓川智之
某ゲーム会社勤務。シナリオ書いたりスクリプト打ったり企画やったりしています。 趣味筆頭は読書なものの、文庫落ち待ち派でハードカバーは滅多に買いません。 じっさい文庫はけいざいだよ。

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