今日の読書

『星を継ぐもの』(J・P・ホーガン|訳 池央耿/創元SF文庫)
敷居は高いが最初の五分の一を超えれば一気に読める、昨年亡くなったハードSFの旗手ホーガンの処女長編にして出世作。
帯の小野不由美推薦文は「SFにして本格ミステリ。謎は大きいほど面白いに決まっている。」の文句は伊達ではなく、主人公は幻視もとい原子物理学で、行動範囲は地球から月、そして■■圏と非常に広い範囲で行動するものの、やっていることは安楽探偵に近い。
謎は超展開と言っていいほどSF的に壮大で、しかしそれにきちんとSF的に納得の行く説明を付けている。
古典も古典なわけだから、全体の半分ぐらいで数多くの矛盾を孕む一番多きな謎が提示された時点で「■が後から■いたのだ」という真相を予想できたところで今更というか自慢にはならないとは思うのだけれど、それでもそこに至った我が脳の超展開回路もなかなかのものだと自画自賛せずにはいられない。
読んでいる途中「俺にはこういうのは書けないなあ」と感じつつ、逆に妙な親近感を抱くとも思っていたら、鏡明の解説で一発氷解。

(前略)それは、たとえばラリー・ニーヴンと比べてみればわかることだ。ニーヴンは、結局は、小説を書くのかもしれない。当初のアイディアや科学や技術の存在が、ストーリー展開の中で、急速に輝きを失っていくのを、ニーヴンの長編では、しばしば経験する。ストーリーが、ついに全体を支配していくわけだ。
 けれども、ホーガンの作品でにあっては、それが逆になる。時には、五〇年代以前のサイエンス・フィクションを思わせる程だ。この「星を継ぐもの」は、ホーガンの最初の長編だが、彼の特徴が良く出ている。科学や技術について語るときの様子は、まるでオモチャを与えられた子供のように、嬉々としているのが感じられる。そして、ストーリーを語るよりも、アイディアを語ることが、中心となっている。


何てことはない。SFと伝奇で扱うガジェットが違うだけで、俺が

「明智光秀と天海同一人物説からは、第六天魔王信長は外せないな!」
「明智光秀は鉄砲の名手って話だけど、雑賀衆と絡めたら面白くね? 信長苦しめまくったし」
「いや根来衆も捨てがたい。そっちには織田信長を狙撃した杉谷善住坊とかもいるし」
「信長と言えば、実家はあの草薙の剣がある熱田の宮司の血筋らしいってさ」
「草薙と血筋といえば信長は平家! 信長討った光秀=天海ブレーンにつけた徳川は源氏名乗ってるぜ」

……とか何とか嬉々として語っているのと、根本はそれほど大差なかったのだ。
俺もアイディアだけで魅せられる筆力が欲しいところだけど、やっぱりストーリーも両立させたいとも思うのであった。
とはいえ、ホーガンにはそれだけの筆力があり、そこが魅力で面白かった。

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麓川智之

Author:麓川智之
某ゲーム会社勤務。シナリオ書いたりスクリプト打ったり企画やったりしています。 趣味筆頭は読書なものの、文庫落ち待ち派でハードカバーは滅多に買いません。 じっさい文庫はけいざいだよ。

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